子どものb型肝炎が夫にうつった話

医師14

子どもが3歳になったときにb型肝炎にかかり、夫にもうつり大惨事になりました。慢性化すると命の危険もあるため気をつけなければならないのですが、基礎知識がないと軽く考えてしまいがち。そこで、b型肝炎とはどんな病気なのか、実際に子どもと夫の様子を間近で見ていた私が自身の体験談と共に解説していきます。

b型肝炎は重症化する前にできる対策を行いましょう。

子どもに突然の黄疸。病院の検査で分かった「b型肝炎」

3歳になる子どもは保育園に通っており、いつも元気に登園しています。しかし突然、朝起きると「ママ、疲れた」の一声。最初は風邪のひき始めだと思っていましたが、身体をよく見ると黄疸が出ていたので急いで病院へ行くと、医師から告げられたのは「b型肝炎」という病名でした。

そもそもb型肝炎はどんな病気?

b型肝炎とは、感染力が非常に強いウイルスの一種です。初期症状として子どもの症状として現れた黄疸が挙げられます。発症すると倦怠感が出て疲れやすくなるのですが、症状の重さは人それぞれ。b型肝炎は、2016年10月より乳児の定期予防接種のひとつに加えられています。

しかし私の息子は2015年生まれ。予防接種を受けておらず、b型肝炎に対する免疫は少なかったのでしょう。

b型肝炎の危険性は?命にかかわることもある

通常は抗ウイルス薬を投与することもなく、症状が軽ければ徐々に快方に向かいます。しかし、本当に怖いのは慢性化と重症化です。慢性化を繰り返す人も少なくないようで、今のところ特効薬などもないという話も聞きました。

重症化するとb型肝炎から「劇症肝炎」という病名に変わり、肝硬変を引き起こす危険性も出てきます。最悪の場合、小さな子どもでも肝硬がんになる可能性もあるので油断できません。病院の医師からは「安静に」という指示をいただきましたが、感染するリスクもあるので注意しながら生活することに。

その言葉通り、子どもの発症から3日後、再び私は病院へ向かうことになりました。

子どもから夫へb型肝炎ウイルスが感染

診断から3日経ち、「疲れた」と口にしていた子どもも元気を取り戻しつつありました。ホッとしたのも束の間、今度は会社から帰宅した夫の様子がおかしいと感じ病院へ行くと、なんと夫も「b型肝炎」になっていました。

感染力が強いと聞いていたのでまさかとは思いましたが、家族内で感染者が出ると思っていなかったのでびっくり。夫は食欲も落ちていてボーっとしていたので分かりやすかったですが、あのまま放置していたら会社でも感染者が出ていたのではと冷や汗が出ます。

2人とも回復までに1ヶ月ほどかかった

子どもも夫も症状が完全に治まるのに1ヶ月ほどかかりました。保育園・会社に事情を説明し、診断書も提出。ずっと家の中で過ごしていたので可哀想でしたが、ウイルスの潜伏期間もあるので定期的に通院して医師の許可が出てからでないと安心できません。

幸い急性b型肝炎という診断で症状も軽く済みましたが、期間が長くなると慢性化する可能性もゼロではないのでハラハラしました。

予防接種を受けておくと安心

いつb型肝炎にかかるか分からないので、特に定期接種が義務付けられる2016年10月以前に生まれたお子さんを育てている場合は予防接種を受けておくと安心です。

一度のみの発症で済めばいいのですが、慢性化・重症化すると命の危険もある病気となるので十分注意してください。

ワクチンはどのくらいの頻度で接種すればいいの?

b型肝炎のワクチンは4~6ヶ月間の間に3回受けるようにしてください。3回の接種でウイルスに対する抗体が作られ、b型肝炎だけでなく肝がんの予防にも繋がります。免疫の有効期間は約15年ほどといわれているので、乳児期に摂取した場合は高校生になる頃まではb型肝炎を発症しにくくなります。

乳児期に受けられない人も、年齢の制限なく接種できるので受けておくことをおすすめします。ただし、40歳以上の接種になるとワクチンの効果も薄れてしまい、20%の確率で抗体が作られない可能性もあるので要注意です。

家族がb型肝炎ウイルスに感染したらどうする?

今回、我が家では子どもと夫の2人が感染し、私は発症しませんでした。家族がb型肝炎ウイルスに感染してしまった場合は、早めに予防接種を受けておくのが望ましいです。健康保険は適用されず実費となりますが、その後の慢性化や重症化する危険性を考えると決して高いといえないはず。

1回あたり8,000円ほどとなっているので3回接種で約24,000円ほどとなります。

「b型肝炎でも温泉に入っていいのか」

症状が出ないケースも多い

私の家族の場合、子どもは倦怠感と黄疸・夫は倦怠感と食欲不振の症状が出ていました。しかし中にはハッキリした症状が出ない人もいるので注意が必要です。知らない間に家族や友人にうつしてしまっているケースもあると聞くとゾッとしますが、予防接種を受けて抗体を作っておけば安心できます。

私は夫が発症したタイミングで予防接種を受け始めたので幸い発症することはありませんでした。自分は症状が出なくても、うつしてしまった人が苦しむ危険性も考え、しっかり予防しておきましょう。

6ヶ月以上続くと慢性化と判断される

b型肝炎を発症してから6ヶ月以内の場合は「急性」と診断されます。体験談で紹介した子どもと夫は急性で、病院でウイルスがなくなったのを確認できれば大丈夫ということでした。回復してしまえば抗体が作られるので再発する心配がないそうです。

慢性化と判断されるのは6ヶ月以上経ってもウイルス検査で陽性反応がある場合。慢性化したら少なくとも1年に1回は検診に通い様子を見ながら治療していきます。症状が重い人は入院して経過観察するケースもあるので、医師の指示に従ってください。

慢性b型肝炎を悪化させないためにできること

慢性b型肝炎と診断された人は、悪化しないように日常生活で以下のような点に気をつけてみてください。

・定期的に病院に通い検査を受ける

・肝臓に優しい食材を積極的にとる

・ストレスをため込まないように適度に発散する

・喫煙や飲酒は控える肝臓に優しい食材として、ブロッコリーやキャベツなどが挙げられます。その他にも果物や魚類を積極的に献立に取り入れるのもおすすめ。反対に生で食べる食品や貝類などは有害物質が含まれる可能性もゼロではないため、できるだけ避けてください。

強いストレスを感じる・喫煙・飲酒なども肝臓に負担がかかるためNGです。適度にストレスを発散し定期的に検査を受けてできるだけ健康に保つことが大切となります。

b型肝炎は発症前の予防が大切

家族がb型肝炎にかかり急性で良かったものの、慢性化したら・重症化したらと考えるとやはり発症前に予防接種を行っておくのが重要だと感じました。乳児期~大人まで誰でも発症する可能性のある感染力の強いウイルスなので、十分に気をつけてください。

また、いつもと様子がおかしいと感じるときは、b型肝炎に限らずすぐに病院で検査を受けるようにすると早期発見につながります。